ガレージ暮らしのトライタム

プログラムやツールの解説や技術を公開する場所

Live2Dモデルの歩行モーション作成

Live2Dモデル用歩行モーションの作成と、作成するときに留意したいところの記事です。

Live2Dに歩行モーション?と考える方もいるかもしれません。実際私もその一人です。
ただ、歩行モーションと拡縮を組み合わせると歩いてきているという感覚になる動きが可能になります。

ここでは以下の条件下で作成を進めます

・上半身のみのモデル(全身込みだとセットアップが多くなる)
・正面(横向きの動きは無いです)

簡単なセットアップだと、モデルの上下で再現する方法があります。以下のような動きになります。
f:id:traitam:20160607221515g:plain

これだけで歩行モーションと言っても、何ら問題はありません。ですが、ここではもう少し凝った動きにしたいと思います。
それが以下の動きです。
f:id:traitam:20160607221622g:plain

では以下から解説です。

まず上下の動きですが、これに加え左右の動きを少し入れます。
人間の歩行は通常左右に重心がずれて歩行しています。これは本人が知覚するのが難しいですので書籍などの情報が頼りになりやすいです。

その左右の重心移動と、上下移動を合わせます。正面から見ると丁度、八の字に動いて見えるのが歩行です。

f:id:traitam:20160607221925p:plain

事実、凝った方の歩行モーションは上のような八の字でモデル移動を行っています。この微妙な左右移動が動きに説得力を与えています。
数値上では数ピクセルの移動でも人は知覚できます。


また、腕の振りにも注意が必要です。
「重心が行っている方向=足が前に出ている」となるので、その結果「重心が行っている方向=腕は後ろに行っている」となります。

f:id:traitam:20160607222259p:plain
上の画像は向かって左に重心が行っているので、反対側の腕が前に振られています。

f:id:traitam:20160607222357p:plain
逆ですと、反対側の腕が前に振られています。


「前に振られる」という記述には厳密ではありません。Live2Dのパラメータ的には「体と腕が離れている」が正確です。
ただ、重心移動を考えたモデルの移動を行ったモーションに腕の動きを付けると前に振られているような感じになります。

少し注意が必要なのは、重心移動と腕の振りを完全に連動させると違和感になります。機械などの無機物でない限り完全な連動は無いので、Live2DAnimator上では1~2フレームずらして実装すると、いい感じになります。

最後に胸揺れですが、これは下着の着装の有無で動きが変わります。
ただ例外なく、弾性が高いと動きが鋭いことです。ですので、ゆっくり動かすと今回は特に違和感になりやすいです。
(好みの問題もあるので一概には言えませんが、私はそういうお胸様が好きです。おっぱいではないです。お胸様です)

胸揺れは上下移動のみです。左右移動は入れません。
左右移動が入るほどのお胸様は、よほど大きくないとあり得ません。ですのでここでは上下移動のみとなっています。


以上でLive2Dモデルの歩行モーション作成の記事はおしまいです。
それでは、皆様よき創作ライフを!